そーさくびより ( はてブロ版 )

『そーさくびより』は本家が別にありますが、はてブロでは雑記をメインに書いて行こうとおもいます。

盲目体験ダイアログインザダークに参加して知ったこと【その2】

前回の続きです

sousakubiyori.hatenablog.jp

アーチ状の橋を作り僕たちは次の部屋へ進むことができました。

橋の足場は悪かったので講師が先導し、受講者たちは前の人の肩に手をかけたり後ろの人の手を引いたりして進む事に成りました。

その時受講者の一人が呟いた一言が印象的だったのを覚えています。

「僕たちはついさっきまで知らない人同士だったよね。
 普段は目で相手の年齢や身分や表情を見て、態度を変えているけれど、
 今日はすぐに手を取り合っている。
 そして導いてもらえるととても安心するね。
 暗闇は他人との距離を近くする力があるのかもしれないね」

今、全ての受講者が誰かに手を引いてもらったり、肩に触れて導かれています。
いつのまにか声を掛け合う抵抗がなくなり、他人の手に触れることに慣れていました。
知り合って初日にこんな関係になるなんて普段は有りません。

やがて次の部屋に着きました。
講師が説明を始めます。

耳をすませてください。
狼の遠吠えが聞こえます。
嵐のせいで食料が減り、狼は植えています。
このままでは我々は食べられてしまいます。
ですから皆さんで協力して家の模型を立てて狼から身を守ってください。
家はこれから渡すパーツを組み合わせて建てることができます。
まずパーツを重ねる代表者を選んでください。
代表者に家の設計図を渡します。
今回は間違っていても、一度置いたら戻すことはできませんし、他人のパーツに触れてはなりません

代表者は設計図を受け取り、他のメンバーは四角錐や円柱や立方体や直方体のパーツ受け取りました。
いくつかのパーツには窓のような穴がありました。

代表者は設計図をどう使うのかなみました。

「この設計図は家の俯瞰図で、設計図の上にパーツをのせて家を建てるのかもしれない」
「この設計図は出来上がった家の断面図で、家を2棟建てるのかもしれない」

前者の意見を述べた代表者は設計図を裏表反対にしていました。
実際のところ、この設計図は凹凸で表現した家の断面図でした。
設計図ではパーツの部分は凸で、窓の部分は凹んでいました。
そのため設計図を裏表反対にするとのパーツの部分が凹んでいるように感じるので、パーツをはめ込むのだと思ったようです。

設計図の仕組みがわかったので、私たちは家を作ることに成功し次の部屋へ進むことができました。


またまたお話は次回へ続きます――